0.00001g

不可能を可能にする
0.00001g単位の調合

従来は経験と勘を頼りに行われ、せいぜい100分の1グラム単位の精度で作られてきた釉薬。中村元風はその常識を覆し、徹底した科学的アプローチを導入してきた 到達したのは10万分の1グラム単位という極めて精密な調合。レアメタルや貴金属を含む、ありとあらゆる金属や鉱物を組み合わせ、 同時に水や気泡の調整も行うことで、歴史上不可能とされる色彩が産声を上げる。


作家の書斎に並ぶ厖大な数の研究ファイル。60ポケットのファイルが月1冊以上のペースで増え続けている。

  1. 色とりどりの発色が印象的な原材料。
  2. 研究実験結果が逐一記録されたラボノート。
  3. 乳鉢に投入された原材料。
  4. 注射器を用い、特殊な水を正確に注入する


風防付き電子スケールを駆使し、調合を行う作家。大学など専門機関とも連携している。


調合室に整然と並ぶ希少な金属や鉱物などの原材料。その数、数百種類にのぼるが、この場所にあるのは、全体のほんの一部に過ぎない。


1色ごとに整理番号が付され管理、記録されるテストピース。1℃単位の焼成コントロールに加え、水や空気の調合も行なわれる。